えー、なんか突如としてムラムラっときて注文してしまった AMPLIFi FX100 なんですけども、これは、スピーカー付きのコンボタイプである AMPLIFi 150 と AMPLIFi 75 から、心臓部分だけを抜き出して、フットスイッチとペダルを取付けた、いわゆるマルチエフェクタータイプのアンプシミュレーターであります。
結論から先に書きますと、ライブなんかでマルチエフェクターとして使いたい人には向いておりません。そういう用途は考慮されてないです。そういう意味では、同じ LINE6 のマルチエフェクター、POD HD X シリーズとは全くの別物で、ターゲットが違います。
では、これは何するものなのか、といいますと、自分の iOS 機器の音楽ライブラリに入っている曲と合わせてギターを弾きたい人向け、完全に自宅ギタリスト向けの機器で、ライブラリから曲を選ぶと、その曲に合ったアンプ、エフェクトに自動的に切り替わる機能が売りです。再生される曲は、ギターと一緒に出力されます。
その自動的に切り替わる機能も、どんな曲でもなんでもかんでもあるわけじゃなくて、今のところ、ヒットした有名曲だけかな?という感じです。これはおそらく世界中のユーザーが自分で作ったパッチを、既存曲に紐付けてアップロードして、曲を選ぶとそのパッチがリストに候補として現れる、といった感じになっとる感じです。さらにそのパッチを、実際に使ってみたユーザーが星付けて評価して、人気度がわかるようになっております。
例えばこんな感じ。
左が今選ばれている曲、右に、その曲に合うトーンがリストアップされます。これぐらいの有名曲なら、そのものズバリで作られたトーンが出てきます。ストラト繋いで弾くと没入感抜群であります。
では次。
Black Sabbath でも、オジー期のものは色々出てきますが、ロニー期になるとズバリのトーンは無いようです。というか、全部トニー・アイオミなので、どれ選んでも気分は出ます。
はい次。
さすがにこれは難しかったか。右に出てるトーンリストはどれ選んでもあの轟音ではありません。
こんな感じで自動的に音が変わるのですが、リストにトーンが出てこない曲とか、「んー?ちょっとこれは」なんていう場合は自分で作ってシェアできるようになっとります。
こんな画面に、曲の情報を入力して、トーンを共有することが可能であります。
では次に、基本的な操作画面。
画面上部に横に並んでいるアイコンはエフェクトの並びで、下にあるスライダーは、それぞれのパラメーターを指でなぞって増減できるようになっとるわけでありまして、今この画面は、アンプのパラメーターが表示されとります。JCM800 のモデリングです。エフェクトの並びは、指で抑えてドラッグすれば自由に入れ替え可能ですが、一部動かせないものや、動かせる範囲が制限されているものもあります。
これは説明するまでも無いですが、STOMP カテゴリで選べるエフェクター達。これ、見てるだけでも楽しい。
これはアンプ。アンプは、Clean、American、British、High Gain の4つのカテゴリに分かれてて、この画面は British カテゴリに含まれるアンプ達。
これはチューナー。FX100 本体の LED でも表示されるけど、iPad の画面にもこうして出てくる。でも反応が遅いので専用機のような使い勝手は望めない。
で、ここが問題というか、想定してなかったところなんですけども、本体のフットスイッチあるでしょ、ABCD と TAP の5つあるフットスイッチ。TAP はまあいいですけれど、ABCD の4つは、パッチの切り替えとか、各ストンプのオン・オフなんかに使うんだろうな、と思っとったわけなんですけど、これがね、パッチの切り替えにしか使えない。例えば、A にブースト、Bにモジュレーション、C にディレイ、なんて言う風に、個別にオン・オフ出来るだろうと思ってたけど、そんなことどこにも書いてない。バンクの上下と、パッチの切り替えにしか使えない。これが一番残念な点。
あと、パッチの切替時に結構音が途切れる。そのパッチにセットされてるエフェクトにもよるんだと思うけれど、かなりモッサリした印象。エフェクトの個別オン・オフが出来ないのであれば、パッチを作って対応するしかないけれど、そのパッチの切替時に完全に音が途切れるので、ライブで使おうと思ってたけどちょっと無理な印象。
本体に付いているツマミ類はいつ使うのか、ですけれど、細かい音作りを済ませておけば、実際に音出すときには、別に iOS 機器が無くても機能するわけです。ただ、「ああもうちょっと歪んだほうがいいかな」とか、「ちょっとミドル上げたいな」なんて時に、本体のツマミでサッと調整することが可能です。ただ、ツマミで変更しても、パッチに上書きされるわけではないので、本当に現場でちょっと応急的に触りたいという時向けです。
あとね、本体でパッチとかバンク切り替えた時、アプリ側もそのパッチに切り替わるんですけども、アプリでパッチを切り替えた時は、音はそのパッチの音に変わるんですけれど、本体の液晶の表示は変わらなくて、その状態で本体でパッチの切り替えをすると、アプリで切り替わる前のパッチを起点として切り替わるので、ちょっとややこしいかも。というか、この説明がややこしいかも。
それと、アプリと本体は Bluetooth 接続なんですけれど、本体でパッチを切り替えた時に、アプリ側で切り替わるまでに、結構時間がかかることがあります。数秒から十数秒待たされることも。あ、音はすぐ変わります。アプリのエディット画面が切り替わるのが遅い時がある、ということです。
というわけでね、駆け足で書きましたけれど、最初にも書きましたけれど、これはもう完全に「自宅ギタリスト」向けの製品です。エフェクトの個別オン・オフが出来ないのが痛い。今後のアップデートでそんな機能が追加されたらいいのですけれど、僕はもう「永遠の自宅ギタリスト」ではなくなって、「調子に載っているギタリスト」ですので、今の僕にはあまり必要のない製品なのかもしれないです。というか、Mobile POD で十分、ということを改めて認識した次第です。ただ、自動的にトーンが切り替わる機能は、ズバン!とはまった時はニヤッとすること間違いない。
なんかちょっと値段下がってる腹立たしい。
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やっぱりこの Summertime Blues が一番。
Vincebus Eruptum | |
Blue Cheer Island / Mercury 1993-04-06 |
なるほど、コレはフロアタイプのPODじゃなくてPOD DESK TOP、ソラ豆タイプの後継機ってトコでしょうか。
私はiPod使わないので、BOSSのGT-001を買っちゃいましたけど、この2つ、似ているようで微妙に違いますね。やっぱLine6の方が進んでる気がします。新しい流れを感じます。
サマータイムブルースって、フーのオリジナルかと思ってたんですけど、フーの方もカバーだったんですねぇ( ゚д゚)
Joeさん、
そうですね、ライブ向けじゃないので、そら豆系統の中に入るのかも知れないですね。
えーと、サマータイムブルースはフー版が一番売れたのかもしれないですね。僕はブルー・チアー版が一番好きですが、一番影響受けたのは子供ばんど版でしょうか(笑)